リアルごとと過去を忘れない云々を。
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■ TS短編:ちょこっとたぬきの恩返し
2013年03月13日 (水) 編集 |
キャラ設定

狸(2次特化、HP極)
名前:レッグ
身長は170cm。一人称は俺。見た目によらずかわいいものが好きで、チョコラも「可愛さ」故に手に入れた。
ペットとして連れて行くも、いつしかその枠を超え「パートナー」として発展していく。
一線は越えていないらしい。


チョコラ(Lv230 ブラン)
レッグと共に行動するペット。身長は141cm。一人称は私。
気付いた頃にはペットではなく「パートナー」となっていた。
性格はペット設定に準ずる・・・はず。




「もうあの日が来るのか、1ヶ月経つのは早いものだ・・・」
部屋の壁に掛けてあるカレンダーをレッグは腕を組みながら眺めていた。
あの時にもらったチョコは意外であったため、そのお返しにと考えていたのだ。
「値段・・・考えちゃいかんよな、普通」
気になるチョコの値段。そこはデリカシーより普通に気になっている。気持ちとはいえあれはあくまで「義理」だ。
あくまで義理なんだ。そこを頭に入れておきながら部屋のドアを開ける。
「もーう!起きるの遅いよー!」
ドアを開けるやいなや、大声で叫びながらいきなり突進をかましてくるこいつが俺のパートナーのチョコラ。彼女と言ってもいい。
彼女って言えば兎も羊も姉御も猫もだよな?とよく相方に言われる。だが、俺の場合はペット=パートナー=彼女のこの子なんだ。
「いてて・・・・・・。ちょっとどいてくれるか?動けないんだが」
彼女の突進は思いのほか強力で、そのまま押し倒されてしまった。仮にも俺は魅力型。そういう面に対しては強いのだが・・・、
あまりにも突然で回避することができなかったのだが。
チョコラは慌てて俺から離れると、俺は頭を押さえながら立ち上がる。
「なんでいきなり突進するよ?」
そうチョコラに問いかけると
「寂しかったからつい・・・」と、涙ぐんだ瞳でこちらを見ながら言う。
ついか。寂しかったからって数時間しか離れていないだろうよ。というか寝ていただけでそれってどうなんだよ。
いつもこんなではなかった。どうしたわけか、今日に限ってこいつの調子がおかしい。
ふっと、腕時計で今の時間を確認する。
「うわ!もうこんな時間かよ・・・ちょっと出掛けてくる!」
慌てて駆け出し家を飛び出す俺。200m走ったあたりで財布を持っていくのを忘れたのに気付き、家まで取りに戻るがそこでまたチョコラの突進を受けた。今度は段差があってさらに痛い。
「いてぇ・・・」
流石に段差もあってかふらふらする。というか目の前が真っ赤なことに気付く・・・。
「あう・・・これはちょっとヤバイよね・・・」
チョコラは慌てふためいてあちこち走り回り、最終的にはその場に泣き崩れてしまった。
「どうしようどうしよう・・・うぅ・・・うわぁーん・・・」
その場に倒れこんだ俺はズボンのポケットから携帯を取り出すと、相方に電話をかける。
5回ほどコールがかかっても反応がなく「・・・・・・でねぇよ。でてくれ・・・頼む・・・」そう願うが、

ツーツー・・・。

それが電話から流れた音声。意識が遠のくのが分かる。うっすらとしか分からないチョコラの声。俺を呼んでいるのは分かるがそれももう長くないだろう。


ガチャン


携帯が俺の手から滑り落ちた。そのまま俺は意識を失ってしまった。




目が覚めたその先は自分の部屋だった。チョコラがその後携帯で相方を呼んでくれたらしい。SMSで連絡したようで、すぐに相方が飛んできてくれたらしい。
「んー・・・今何日だ?」
まだ安静しなければいけない状況であったが、今を知るために上体を起こす。
上体を起こすもひどい目眩に襲われる。頭に激痛が走る。ふらつく顔を手で押さえながら机に置いてあるデジタル時計に目を向けると、あの日から三日も経っていた。
「・・・げ」
レッグの顔が青ざめる。そう、その日が明日に迫っていたのだ。
「どうした?何か急ぐことでもあったのか?」
相方が読んでいた本を閉じると、俺のほうを向いて
「なんだったら代わりに行ってやってもいいぞ?お前が行く場所は大方目星はついているからな」
相方がそう言うが、今回ばかりは俺が行かなければ意味がないのだ。意味がない、本当に意味がないんだ・・・。

「すまんが、お前が行ってもダメなんだ」
はっきりとそう告げる。すると相方は「そうか。まあ、あんまり無理するなよ?傷口開かないようにな」
俺の事を一応は大事にしてくれている。
「そういや、チョコラはどうした?」
思えばチョコラの姿が見えない。あの時、気が動転してて混乱してたし、こんな状態になったから責任感じているのか。
そんな風に考えていたが「チョコラか。あの子はあんたを看病してたんだよ。寝ないでな」と相方が告げる。
「・・・そうか。うん・・・そうか」
少し納得した俺は、まだふらつく体でベッドから降りて壁伝いにチョコラの部屋へと向かう。

こんこんこん。

・・・チョコラの返事はない。もしや?と思った俺はドアをそーっと開ける。チョコラの部屋からは甘いチョコレートの香りが漂う。
そういえば、チョコラの部屋入ったことなかったな・・・。部屋に入ってあたりを見渡すと、やっぱり女性ということなのか、可愛い人形とかが飾られている。よく見れば基本狸の人形から二次狸のまである。
じゃなかった。チョコラはどこだろう?そう思って入ったんだったな。
ベッドには団子っぽい感じで何かが包まっているようだった。
「チョコラ・・・なのかな?」
男にあるまじき女性の睡眠を妨害するような行動を取ろうとする・・・が、
「そのままにしておけ」
相方が柱にもたれて言った。少し疑問に感じながらも相方に理由を聞こうとする。
「言っただろう?そいつは寝ないで看病してたって。今日起きるだろうってことを伝えて寝かせたんだ」
そういやそうだったな・・・。まだふらつくその体でチョコラのベッドに腰掛け、チョコラの寝顔を見ようとする。
しかし、チョコラは反対の方向を向いていて顔を見ることができなかった。けどそれでも可愛いものだ。感謝しながらチョコラの頭を撫でると俺は行動を開始した。

そのふらつく体で本来行くべきだった場所へと足を向ける。
目指すのはカバリア島で最も人が集まるメガロポリス。そこには数多くの露店が存在し、明日あたりまでそのイベントがやっている。
「やっと着いた・・・。どんだけ倒れそうになったか・・・」
今は松葉杖で持って体を支えるのがやっと。傍から見たらその容姿はおかしく見えるだろう。
あの日、買いに行こうと思っていた時から三日も経っていたため、品物は本来あったであろう量の半分より少なめであった。
既に目星をつけていた品物を探そうと俺は店を転々と見て回るが、三日も経っていたこととそれはあまりの人気の品でもあったので売り切れていた。
「うーん・・・もうないのか・・・・・・」
少し残念がる俺。
「他の品でもいいんだが、あれでなきゃダメなんだよな・・・」
周りを見ると、あたりでカップルがちらほらと見える。大胆にも公の場で抱き合ってる兎と獅子の姿や、意外だと思われる羊と牛・・・。浮かれてる皆。今の俺にしてみれば関係のないことだ。
結局買うものもなく渋々自宅へと戻る。その途中、スーパーがあったので「まあ、気休めでもいいか。お返しは気持ちだし」そんな感じで店内へと入る。
スーパーでもそれなりにイベントの品物が置いてあったが、俺が探していたものはなかった。
「くぅ・・・」
考えれば考えるほど、今の体では堪えていく。可能なら手作り・・・
「あぁ・・・そういえば手作りってのもいいな」
なぜそんな簡単な事に気付けなかったのか、俺は馬鹿だったのか?ひどく後悔するも、今は手作りする他なしと必要な材料を手に取る。
だけどうまく持てない。松葉杖使っていることもあるし、カートに入れるにも押すにも力がいる。
・・・相方呼ぶしかないのかこれは。いや、それはしたくない。俺にもプライドがあるし、彼女のためにだって一人でやらなきゃいけないんだ・・・。彼女がそうしてくれたチョコに。

「よし・・・材料はこんなもんだな」
小麦粉やらなんやらと作るには事足りる分、失敗もあるからそれ以上の材料の購入をした。
「さて、後はどうやって持って帰るかだな・・・」
それ以上の荷物、歩くのだって必死だったこの体でどう運ぶか。カート借りていくのもあれである。
「よぉ。そんなに物を買ってどうしようって言うんだ?」
相方がスーパーの出口で待っていた。何でここにいるのがばれたんだ・・・?俺はきょとんとした表情で相方を見る。
手に持っていたのは専用のフレンドリスト。これは何気に誰がどこにいるのかが明確ではないにしても大体の場所を表示してくれる。
「あんたの行きたかった場所へ一度行ったんだが、姿が見えなかったのでな」
「で、何しにここへ来たんだ?手は借りないぞ?」
俺は少しばかり噛み付いてみる。相方は「そうかそうか。折角荷物を持ってあげようと思っていたんだが」と笑いながら言う。
なめられている。今の俺ではどうしようもできない。素直になるしかないか・・・?
「運んでもらうのは有難いが、何か欲しいものでもあるのか?」
相手がどう出るか分からないが、あえてそう発言してみる。
「んーそうだね。あんたが何を作るかは知らないが、その分少しでいいから味見させてくれ。彼女に作るであろう『クッキー』をね」
分かっているか。まあ材料を見れば何を作るのかは一目瞭然だよな。とりあえず、荷物を運ばなければ先が進まない。相方に荷物を全部持たせ帰路につく。

ふと俺は何かを思い出したかのように相方へ
「あー。言うの忘れていたんだけどさ。ちょっとばかりおまえの家のキッチン借りていいか?」
自分の家にはチョコラが寝ている。大きな音を立てたりしては迷惑だろうからとの配慮で相方にキッチンを使わせてくれるよう頼んだ。
「別にかまわないさ」
快く引き受けてくれたその心に感謝し、早速キッチンへと向かう。


・・・・・・・・・


「な・・・なんとかできた」
初めてで不慣れな作業は心底疲れる。相方も同じように疲れていた。というか、いつから相方手伝ってくれてたんだ?頼んでいないのに。
「いやー・・・おぼつかないし危なっかしいし見てられなくてさ」
おまえも不慣れだったじゃないかと突っ込みを入れようとするが、そんな気力は今はない。
兎に角、何とか当日には間に合った。後は明日になるのを待つだけ。意気揚々と俺は帰路につく。
忘れてはいない。彼が欲してた報酬を少しばかり残して。だが、残したのは見た目はいいが「失敗品」だ。味の保障はできないからちょっと楽しみな部分もある。
空は日が落ちて明かりをつけないと見難いくらいに薄暗く、自宅に戻った頃には夜になっていた。
「・・・・・・まだ寝てるのかな」
松葉杖を玄関に置いて、ふらつく体でチョコラの部屋をこっそりと覗き見る。暗い部屋で寝息が聞こえているあたり、まだ寝ているのだろうか。
俺はそろーっとチョコラの寝ているベッドに近づき、近くに設置されている椅子にもたれかかる。少しため息を吐くと、疲れが溜まっていたのか俺は座ったまま寝てしまった・・・・・・。



次に目を覚ますと俺は自分のベッドで横になっていた。誰が運んでくれたのかは分からないままに。
「あれ・・・いつの間にベッドに・・・?」
大分楽にはなったが、まだまだふらつくその体を起こそうとすると・・・隣で誰かが寝ているのに気付いた。甘い香りがする。これって・・・
「・・・・・・すー」
・・・・・・俺はその体勢で暫く硬直した。
「なんで・・・こうなった?なんでチョコラが俺の隣で寝ているんだ?え?」
なぜこうなったのか状況が読めない。だが幸いにもお互い服は着ている。
俺は彼女を起こさないようにそーっと体を起こしてベッドから降りる。
「さて、今日が本番・・・だな」
クッキーの事はまだ彼女にはばれていない。隠すなら今のうちかとばれない位置へとクッキーの入った小包を隠す。

午前9時。彼女が起きた。
「おはよー・・・」
まだ眠そうな顔をしながらチョコラは俺の部屋から出てきてキッチンへとてこてこと向かう。
俺は手馴れない感じで自分なりに作ってあげた。トーストにオニオンスープ、サラダとちょっと焦げたオムレツ。
「あらー?今日は珍しく作ってくれたのねー」と、それでも彼女は喜んでくれている。滅多な事では俺の料理は食べられないらしいからという理由でだ。
今日は特別な日だということ。彼女はまだ気付いていない・・・と思う。
彼女が食べ終わる頃合を見計らい、隠しておいたあれを取り出して・・・

「チョコラー。今日は何の日か分かるかなー?」
ちょっとベタな質問である。チョコラは
「うーんと、確かホワイトデー・・・だったかしら?」
ご名答。当然といえば当然だろうか。だけど・・・
「うんうん。その、なんだ。彼女というかパートナーというか、まあ付き合ってるし、バレンタインのお礼って事でコレをさ」
そう言って俺はチョコラに小包を手渡す。
「これって・・・」
チョコラは少し顔を赤くしながら小包を開けていく。すると
「甘い香り・・・これはクッキーかしら?あ、おいしそう」
と一枚手にとって口にする。おいしかったのか手足をばたばたさせて喜んでくれた。俺もそんな姿を見て幸せだ。
「ふう・・・ありがと。まさか手作りでお返しがくるなんて思っていなかったわよ?」と口のあたりにクッキーの欠片やら粉がついたままで。
・・・ばれてる。なんで手作りってことがばれてるんだ。きょとんとした顔で俺を見てもちょっと返答に困る。
チョコラはさらに顔を近づけてくる。「なんでかなー?」って感じでさらにさらに近づけてくる。




「隙あり!」




・・・え?



顔がぶつかりそうになって目を瞑ると、唇のあたりに温かく何かが触れる様な感じがする。
「・・・!?」
喋りたくても喋られない状況。俺はこの状況から脱しようともがくがチョコラがそのまま手を背に回し抱きついてきた。
うおぉ・・・・・・なんだろう。何かかなり幸せな感じがする。そういえば・・・チョコラと付き合って一年になるけど、こんな積極的なのは初めてだ・・・。
「ぷは」
やっとチョコラが俺から離れた。
「えへへへ・・・驚いた?」
「そりゃ驚くよ。いきなりだからさ・・・」
チョコラの顔がものすごく赤くなっている。本人としてもかなり恥ずかしかったのだろうか。かくいう俺も顔が赤い。
お互い赤くなった顔を見て、また照れながら・・・今度は俺のほうからチョコラを抱き寄せる。
「そうそう、俺達が付き合い始めて今日で一年なんだよね。ホワイトデーでもあるけど・・・ね」
「もうそんなに経つんだね・・・意外と早いのね」
「うん」
そのままお互いを確認しあった後、お互いささっとその場から数歩離れる・・・。
これは恥ずかしい・・・。誰かに見られてはいないとは思う。思いたい、多分。
# | 2013/03/13 20:29 | TS短編 | Comment (0) |
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